震災から2年半。原発事故による子どもを守ろう

2013年9月24日
 震災から2年半。
 現在9月県議会開会中だ。震災から復興を推進する中で、東京電力原子力発電所の事故により宮城県においては県民の生活や地域経済に大きな被害をこうむっている。
 これまで、丸森町など子どもの健康調査を求めてきた。国会で超党派の国会議員により原発事故子ども・被災者生活支援法が成立した。こしかし、基本方針、その施策は示されず国会へ求める活動を展開してきた。この度基本法示されたが丸森町は支援対象地域にならなかった。
 今議会に意見書を提案し現在政策調査会議で審議している。宮城県議会の全会派一致で賛成するよう努力したい。

「原発事故子ども・被災者生活支援法」の基本方針案に対する意見書
 東京電力原子力発電所の事故により、宮城県においては県民の生活や地域経済に大きな被害をこうむっており、その被害対策としてさまざまな対策を実施してきている。
 平成25年8月30日に「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」(いわゆる「原発事故子ども・被災者生活支援法」、以下「法」という。)の基本方針案が公表された。
 法による支援施策を受けることができる支援対象地域は、法第8条では放射線量が一定以上の地域とされているが、基本方針案では、線量以外に住民の強い健康不安や社会的・経済的一体性等の要素も加味され、福島県内の33市町村のみが支援対象地域とされており、宮城県内の市町村は、支援対象地域に指定される予定はない。
 県内で線量が比較的高く、これまで福島県内の市町村と同等の支援を受けることが多かった丸森町が指定されない理由として、根本復興大臣は「福島県内の同等の線量の地域と比較して、高い線量の地点の多くが山林であり、住民に特に強い健康不安が生じたとまでは言えず、自主避難者数も少なかったと推定されるため」と述べている。線量が同等で、福島県と同様にさまざまな実害をこうむっている宮城県の実情と切実な状況に置かれている被災者の声が、この基本方針案には全く反映されていない。
 よって、国においては、基本方針案を決定するにあたり、次の事項を反映させるよう強く要望する。
  1. 宮城県の実情を十分に踏まえ、県境などの行政単位にとらわれることなく、支援対象地域を指定すること。
  2. 地域住民の意向を十分に反映させ、被災者が真に必要とする支援施策を講じること。