山形市先進地視察・研修会

2005年6月15日(水)
 宮城県議会では、本県におけるグリーン・ツーリズム(以下GT)の可能性をさらに広げようと、一昨年に有志で「宮城県議会グリーン・ツーリズム研究会」を立ち上げた。GTとは、「緑豊かな農山漁村地域において、自然、文化、人々との交流を楽しむ、滞在型の余暇活動」と定義されている。農村と都市の交流や農産漁村での民泊を推進するための環境づくりや子どもたちのための食育・食農の里づくり等の研究を目的にこれまで幾たびの視察や研修会を重ね、この度は4名のメンバーでGT先進地の山形県への視察研修を行った。
 県から推薦された上山市の果物楽園「うばふところ」。観光果樹園としてスタートしたが、いまやこの果樹園のメインともなったオープンカフェ「Water Air」が注目されている。果樹園でとれた季節の果物が入ったソフトクリーム、スイーツ、ソフトドリンクなど、ここならではの贅沢な素材で観光客をひきつける。
 第2部の懇親会は、山形県議会から7名ご参加いただき、続けて山形県農林水産部農政企画課による「県内のGTの取組みについて」のレクチャーが行われた。平成7年から県・市町村が中心となって「山形県GT推進協議会」が設立されたが、協議会設立10年を契機とし、これまでの県主導の推進体制から、実践者や地域主導で推進していく体制に移行。事務局は県農政課から外部(山形県食と緑の交流プラザ)に移管。各地域の道の駅や直売所を情報発信基地とし、GTニュースを発行。また、GTを推進する地域に欠かせないリーダー育成のための講習会などに対する費用の援助や、受入態勢づくりに対する支援を行っている。「やまがたGTガイドブック」の発行で、全地域のGT情報を網羅したオールカラーのガイドブックを廉価で販売している。発行部数1万部のうち、3000部を推進協議会で買い取り、大手旅行会社等にもPRのため無料で配布するなどして都市との連携を強めている。
 今後、GTを通じて山形との連携を深めていきたいと考えている。秋には楽天イーグルスの試合を観戦しながら、再び熱い意見を交わそうと盛り上がった。