宮城県の復興計画 女性の参画促進 盛り込まれる

2011年9月7日
 被災地の女性の課題を思う存分語り合う場「女たちの語り場」が7月24日に仙台市で行われた。東日本大震災から約100日たち、被災地では復興計画づくりが進められている。しかし、今もなお避難所の生活を余儀なくされており、避難生活における女性の課題が挙げられている。
 こうした中、宮城県では被災地の女性の支援のネットワークが立ちあがり活動を展開している。「おんなの語り場」は、被災地から仙台市、南三陸町、女川町、岩手県、福島県とインターネットで結び「~女性による新たな復興 人・資源・ネットワークを活かす~!」をテーマに、女性の課題を思う存分語り合う場「女たちの語り場」を設け、女性たちの課題を語り合い、今必要な支援、これから必要な施策を検証し、被災地の女たちが仕事づくりなど女たちを支援するネットワークを広げることにより、女性の復興につながることをめざし実施した。
 当日おんなの語り場には、県内はもとより全国から150名が参加し、被災地の岩手、福島、宮城から地域の現状と課題、支援についてインターネット通信(スカイプ)で被災地の課題、要望など会場との意見交換を行った。被災地からは、宮城県南三陸町 下山うめよさん(57歳・主婦)は、仮設にいる人たちの問題を少しでも解決しようとボランティアとして訪問活動を始めている。女川町石田志寿恵さん(65歳)は、避難所にはお年寄りもいて、元気になってもらうために仕事をしてもらいたい。それには、きれいな小さな布、アイロン、ミシンが必要。寄付してください。岩手県陸前高田市(一関市の分店から)鳥羽せつさん(陸前高田市の八木澤商店従業員)津波の被害を受けたので、いま一関にアパートを借りて会社似通っている。
 もろみや大豆から放射能がでるか不安で、風評被害も含めてこれからの対策を考えて欲しい。福島県郡山市遠野馨さん(シングルマザー)福島の内陸部で、津波による影響はなかった。しかし地震が収まった後、東京電力の福島原発問題が発生したが、自分に影響する問題とは考えられなかった。でも水素爆発が発生したときには皆、水や食料をも問えて外にでていた。それから内部被爆が問題となって、調査が行われる前に自分は死ぬかと思った。子どもたちを北に向けて避難させるお母さんは多い。しかし避難の金も乏しいし、避難先で福島に帰れとのイジメもおきている。現状と課題を語って頂いた。
 その後、会場との意見交換を行った。

 今回の女の語り場での被災地、現地からの発言を受けて、7月27日におんなの語り場実行委員長の八幡悦子さんはじめ超党派の女性議員は、宮城県震災復興計画の基本理念に男女共同参画の視点を盛り込むこと等について村井知事に要望書を提出した。
 その結果、宮城県の復興計画の基本理念に「復興の推進に当たっては、国、他都道府県、市町村、企業、団体、NPOとの連携を図るほか、男女共同参画の観点から、女性の参画を促進します。」が盛り込まれた。
 今後、第二弾のおんなの語り場を12月18日に仙台市のエルパーク仙台で継続して行う予定で、東北の被災地の女性の仕事づくり等これから必要な支援について具体的に語り合う場にしたいと思う。